旅　アートなる

才能　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１９９７　６月　インド４１日目

　ＡＭ４：３０　起床

未だ薄暗い昨夜早寝したので

目が冴えてしまった



バルコニーに出てガンガーを覗いて見る

人が居る何かをしている

少しづつ明るくなってきた




ガート近くの階段で洗濯をしている・・・

子供も沢山手伝っている

川岸のコンクリートに洗濯物を

パシパシ打ち付けてる




カーストの低い人達が

洗濯屋さんをしているらしい



相部屋の若ちゃんも起きて来た　

ガンジス川で朝の沐浴をしようと・・・
　　　　　　　　　　　
宿を出ようとしたら



ババレストランで知り合った

ミーちゃん＆ミナちゃんが来た（この子も一人旅でミーちゃんと相部屋）

日本人女４人でガンジス川へ・・・



ミーちゃんは一眼レフを持っている

さすがにソレを川岸に置いて

泳げないので撮影していた



私は勿論　平泳ぎ～

服を着たままなので泳ぎずらい

深みにハマルとそのまま

輪廻転生させられる～


　　　　　　　　　　朝の人が少ないガート　雨季になるとこのコンクリも全部川になる


一度宿に戻りシャワーを浴びて

朝食をババレストランで

昨日お腹をこわしたので　

チャイ＆マンゴーカスタード（手作りカスタードクリームにマンゴー沢山）



私達女４人はそれぞれの

旅の話しで花が咲く

でもミナちゃんは結構悲惨な旅・・・



顔も可愛いし色白美人　

本当にインド旅してたの？

と思うほど白かった・・・



インド人男性が放って置くハズがない



案の定旅行代理店に１０万円　程

お金を騙し取られ

ガイドには身体を要求され

命からがら此処まで来たようだ



暫く此処でユックリするらしい・・・



夕方また一緒にボートに乗ろうと

約束してそれぞれの

用事を済ませに出掛けた


　　　　　　　　　　　　　　　　
私はＴ君の宿に向かった

昨日はすぐ部屋に閉じこもって

その後のＴ君はどうしたのか

知らない・・・スミマセン・・・



Ｔ君は宿に居た・・・

全然普通に帰ったらしい



この宿の近くにアーユルヴェーダの

病院が有るからって事で

一緒に出掛けた（コレも列車の中で行こうねぇ！と約束していた）



人間の身体の体質を（火・風・水）に分けて体質改善する

薄暗い病院の中を覗く　

一応患者は数人居る

待合室で待ってると

呼び出しの声・・・ドキドキ



まず、Ｔ君から診察・・・

目を見られ聴診器をあて

口を開けさせられる　ア～ン



インド人医師が何かをベラベラ～っと喋ったら

看護婦さんも待ってる患者さんも

皆～Ｔ君の口の中を覗いている




何だろう・・・多分治療している

銀歯が珍しいのだろう～　　　



診察料　１００ルピー也（４００円）

私が「世界不思議発見」の餌食になるのを

辞退したのは云うまでもない・・・



　　　　　　　　　　　インド人少年　ラジェス君　彼は関西弁ベラベラだった


ラジェス君はバラナシに

長期滞在した関西人に

日本語を教えて貰い

殆どの会話が解るようだった



この才能のお陰で彼の将来は明るい



日本人女４人はボートを頼み

ガンジス川の上

向こう岸は不浄の場所・・・




ミーちゃんが好奇心で

行って見たい～と頼み

ラジェス君はしぶしぶ行ってくれた


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
岸に着けても彼は降りなかった

コチラ側はあの世になるらしい

人骨も有った

昔　理科室に有ったのと同じ　　　そりゃ～そうだ　理科室がマネしてる


何だか此処に居てはいけないよ

心の奥から言われた様な感じで

私はサッサとボートに乗った



こちら側の岸は死体も

結構浮いている～

カーストや死に方によって

火葬したり半焼けで流したり

そのまま流したりするらしい・・・


川の流れで此処に皆集まるようだ　



私達は口数も少なく
　　　　　　　　　　　　　
トボトボ宿に戻った


夕飯はステーキが食べたいと

言ったら「この女だけは～」と

アキレられてしまった・・・嘘だってばぁ～



　　　それぞれが生と死を間近に見て色々考えてしまったのだろう合掌